女将のブログ

10年ぶりに袖を通した着物

あれだけ暑かったのに、少し風が吹き始めて
体感温度がグッと下がったように感じるようになりました。

本日土曜日は90名近いお昼席のお客様がお見えでした。
最近は事務仕事ばかりで、ほとんど表に出ない日が続いていますが
何かあった時にジーパンにTシャツ姿で館内をウロつくのは
さすがに具合悪かろうと思い、着物を着ることに。

9月に入ったから単(ひとえ)の着物です。
箪笥をみたら、単がない…

あ、そうだ。この夏、着物の大整理をしたんだった。
私好みで誂えた単は一着のみで、他は全て母からのお下がり。

着物に対する自分の好みもハッキリしてきて、
絶対着る!と思う物のみを手元に残しました。

そして、この鼠グレーのような色無地もその一つ。

これは10年?いやもっと久しぶりに袖を通しました。

23の年に新門荘に入社して、数か月。母の突然の長期入院。
何も分からないままに表に出ることになった私。

知識も知恵も、経験も、何もかも無い自分をなんとか認めてもらいたくて、
背伸びをして、少しでも大人びて見えるように。
当時はびっくりするほど地味な着物ばかり選んでいました。

今日はこの鼠グレーの色無地に白の夏帯を締めましたが
当時は年配の女性か?!とビックリするような更に地味さを増長させるような帯を締めていたはず…

そんなに武装しても、すっからかんの中身のなさはすぐバレルのに。
自分を大きく見せようとガチガチに、勘違いしていた若かりし頃もありました。

…今は気が抜けすぎて、だらしないだけですけどね(^^;)

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