女将のブログ

今年は寂しい祇園祭

早くも7月に突入していました。もう2020年の後半がスタートしています。「観光」というのは経済の最後に伸びてくる数字だとも思っていますが、まだまだ先行きが見えず厳しい現状です。

.
そのような中で多くの方からご心配、お気遣いや励ましのお言葉をいただき、当館のことが頭によぎってくださっていると思うだけで本当に有難く感謝しています。おかげさまで、50日間に及ぶ館内(主に3・4階の客室)の大改装も着々と進んでおります。予定通り8月1日には新しい装いでお客様をお迎えすることができそうです。
.

本来ならば4月の中旬から今月の中旬まで、GW連休を除き、一日も欠かさず全国から修学旅行として当館をご利用いただき、連日館内は中学生の皆さんで賑わっているところでした。しかしながら、今年はご多分に漏れずコロナの影響で、この春から初夏にかける時期全ての中学校の修学旅行がキャンセル、または延期になりました。
.
我が子も、この学年だけしか体験しない行事ごとが流れていきガッカリする様子を見るに、中学三年間で一番楽しみにされている修学旅行が、延期ならまだしも中止になる現実を受け入れなければならない生徒の皆さんのお気持ちを察すると とても胸が苦しくなります。「コロナだから仕方がない」の一言で片づけてしまうには本当に忍びなく思います。

 

さて、緊急事態宣言が解除され、都道府県をまたぐ移動が可能になったところで、まだまだ京都の街は静かなものです。この時期にしかできないことに、もっと果敢に取り組んでいかねばなりません。
.
違う目線で世の中の様々なことを楽しもうとする自分に気づくことができるのも、この苦境の中の大きな成長因子でしょうか。
.
毎年7月に入ると、京都市中ではお囃子の音があちこちでBGMとして流れ、我々京都市民にとって心浮き立つものがあるのですが、今年は山鉾巡行の中止のみならず、鉾を立てることさえも中止になりました。ずいぶん寂しくもありますが、歴史文化の深く根付く京都は祇園祭以外の楽しみもたくさんあるものです。それらを上手くみなさんにお伝えしていくことも、観光に携わる私たちのできることの一つかもしれませんね。

 

 

 

修学旅行シーズンです☆

長い連休も明け、いつもの生活に戻りました。
京都市内も閑散としています。いや、これがいつもの京都かな。

今日は関東方面からお越しの1000人を超える修学旅行生をお出迎えする歓迎式典が京都駅で行われ、私も若女将と二人で出向いてきました。

少子化、少子化と言われますが京都には毎年10万人を超える修学旅行生が全国各地からお見えです。「未来のリピーター様」ですから、宿泊業界はもちろんのこと、観光業界全体は一般観光客と変わらぬ思いで出向むかえさせてもらっています。

連休明けに京都駅で行われるこのセレモニーも平成9年からずっと変わらず続いています。JR東海、東映太秦映画村、保津川下り、観光バス業界… 修学旅行生の皆さんと関わる観光業界が集まり10時前後に京都駅に到着する方をお迎え。

照れくさそうに、でも嬉しそうに前を通って行かれました。

この歓迎式は今日と明日のみの限定ですが、これからしばらくは気候も良く、観光にはベストシーズンですね。たまたま学校の修学旅行の行き先が「京都」ということで、来てみたけれどなーんか京都って面白いな。また来てみたいな…と思って頂けるように、私たちも気持ちよい接客でお出迎えさせて頂きます。

平成最後の都をどり

昨日、実際の舞台を観ておいてもらいたいスタッフ3名と共に「都をどり」に行ってきました。

今年は「南座」で公演です。この会場での開催は67年ぶりだそうです。67年前と言えば昭和27年。戦後の復活公演以来という事です。「都をどり」そのものは明治5年に創始されましたから、戦中戦後の6年を除けば150回を超える歴史ある舞台ですね。


ポロポロ抜けていますが、平成14年以降の都をどりのパンフレットを置いています。「都をどり」の舞台に立つ芸舞妓は「祇園甲部」という花街に所属しています。このパンフレットには全芸舞妓の顔写真が載っていますが、平成14年頃と比べると興味深いです。この舞妓が今や立派な芸妓さんだ!とか、あの名妓はもう居ないなぁ~とか。

パンフレットの表紙は全て三輪晃久氏が描かれたもの。同じ桜でも様々な表情があります。

例年の会場である「甲部歌舞練場」の舞台には花道がないのですが、今回の南座では歌舞伎でよく見る一本の花道が。演者が舞台下に自動で下がっていくシーンなど、これまでの「都をどり」とはまた一味違った演出でした。

都をどりを初めて観覧した3名に感想を聞くと、「格式が高いイメージで難しいと思っていたが分かりやすい内容だった」との声も。なるほど「わらしべ長者」の話などの場面もあり、我々素人でも十分楽しめました。


今回会場に響き渡る「笛」がとても上手で、思わず誰だ?と番付表を調べると「紗月」さんという芸妓さん。彼女はとても芸事に熱心な性格な上に売れっ妓だと聞いているのでそれも納得。

数年前の都をどりで、素人の私でも分かるほどの「笛」が下手な舞台を見てズッコケたことがあるので、とても安心して舞台に見入っていました。(^^)

豪雨災害のお見舞い申し上げます

先週の豪雨で西日本は大変なことになりました。
死者130名、行方不明者も80名を超えていると聞きます。

被害に合われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復興を願っております。

もしも鴨川の水位が四条大橋を超えるようなことになれば
当館の真横を流れる白川も氾濫すると聞いていたので
あの丸3日間の豪雨は心配でなりませんでした。

豪雨が収まったと思ったら、快晴の空。
平年より12日早く近畿地方も梅雨明けです。

7月は、京都市内中心部は「ケ」(日常)から「ハレ」(非日常)の様相に一変します。

それは一か月続く「祇園祭」に入るからです。
♪コンコンチキチン、コンチキチン

お囃子の音色があちこちで聞かれるようになります。
本日10日20:00~は八坂神社で「神輿洗式」があり、
鴨川より西にある中心部では鉾建てが始まります。

 

今日は20代の客室係5名を含め「祇園祭」について勉強会をしました。
5名中他府県出身者は3名。巡行はおろか宵山も行ったことがないというスタッフたち。

いくら勉強しておけ!といくつか重要なキーワードを与えても、
どこか的を得ていない知識レベル。
これではお客様との会話が成立しないな…と先週の社内研修で痛感して、
このような場を設けることにしました。

お題目の「祇園祭」について各自が調べて、一人2分でプレゼンテーション。

しっかり歴史を勉強してきたり、お客様目線の情報を調べてきたり。
私も知らなかったこともありました。

お客様に情報をご提供できるように、自分の足で確かめておこう~!と
一方的に言うだけでは、なかなか行動に移さないので
もう強制的に日程を組んで、現場に足を向けるようにしました。

この夏の経験によって、来年はもっと自信を持って、
さらには楽しく接客ができることと思います。

 

 

らくたびのガイドで市内観光!

五月の大型連休も終わり、1日だけ休館日を設けました。
今回は夜の宴ではなく、ランチをとってからの市内研修です。

いつもお世話になっている「らくたび」の若村代表に案内してもらうことに。

コースは京都御所(九条邸跡/厳島神社/京都御所外観/仙洞御所外観)

梨の木神社(秋は「萩」が有名・京都三名水のひとつ「染井」)

蘆山寺(紫式部ゆかりの地)

清浄華院

大久保利通邸宅跡(石碑)

三井家下鴨別邸 外観

河合神社(日本第一の美麗神)参拝

相生社(縁結び)参拝

下鴨神社 参拝

…と、盛りだくさんの3時間コース。距離にして3.7KMを歩き続けました

しかしながら、当日はあいにくの大雨…
しかも出発地点の御所ではバケツをひっくり返したような雨

さすがい右を見ても左を見ても人気無し…

若村さんも「こんな日中の御所で誰もいないのはとっても珍しいですね!
ある意味記憶に残る研修になりますね!」と。(^^;)

ちなみに、私は前日にも御所へ散策に出ていたのですが
この日は晴天⇒曇り空へ。

火曜~日曜まで簡単な手荷物検査だけで入れるようになった御所の内部を見学していました。(写真↓2点はその前日のもの)
ここには天皇陛下の着座なさる「高御座(タカミクラ)」があります。

紫宸殿の奥の方に薄っすら拝見することができました。
まもなく迎える皇太子殿下の即位の大礼の際には、ここ京都から東京へ移送されます。

30年前は警備上の関係でヘリコプターで運ばれたそうです。

京都御所に関しては、宮内庁管轄ですが
2年前から面倒な往復はがきでの事前申し込みがなくなり、月曜以外は自由に入れます。
まだ訪ねたことが無い方は、是非行ってみてください!

続いて御所の右側(東沿い)を歩いていき「蘆山寺(ロサンジ)」と「浄華院」へ

「蘆山寺」は源氏物語を執筆した紫式部の邸宅地として有名です。
ここでは「角大師の護符」が手に入ります。

お寺を創設した「良源(慈恵大師)」は別名「元三大師」ともいわれています。(1月3日生まれだったことが由来)
その元三大師は鬼の姿に変身して悪霊を払ったそうで、この護符を玄関に貼っておくという厄除け信仰が今も根付いています。

こちらは秋口にはとても見ごたえのあるお庭があるそうで、若村さんも強く薦められていました。
なるほど、公式HPにはとても美しい桔梗が映っていますね。

そして「清浄華院」や穴場の「旧三井家下鴨別邸」、下鴨神社境内の「河合神社」も案内頂き、
最終地の「下鴨神社」へ向かいました。

つい先日 「流鏑馬」行事があったところで、天高く木々に覆われたその地には馬が駆け抜けた跡が残っていました。
市内でありながら、夏場はこの木々のおかげでとても涼しく感じる場所です。

7月下旬の「みたらし祭り」では多くの参詣者が訪れます。
私もこの みたらし祭に2回行きましたが、裸足になって凍えるような川の中を歩くと
どれほど暑い夏と言えども、身が縮み上がります…

夏に京都旅行を計画されている方は、今日ご紹介した名所もルートの一つに入れては如何でしょうか。

京都の節分と言えば

今日は節分。
写真は去年の「吉田神社」へ出向いた時のものです。

お面付けてるだけなのに、子供は逃げ回っていましたね。
手に持っておられる扇子で、人々の頭をポンっと撫でて回っていました。

これは鬼ではなく、改心した「福鬼」だとか。

吉田神社の節分祭は、室町時代から続くというので
歴史とその親交の深さが伺えます。

この節分祭は約50万人前後の方が来られるそうで、
露店も800店舗近く並ぶとか。

今年は曜日の並びが良いので、
いつになく大勢の人で賑わいそうです。

 

2017年祇園祭 -全ての手ぬぐいをゲットする!

いよいよ明日は宵々山 (祇園祭のメインイベント山鉾巡行の前夜祭)
今年は曜日の並びが良い上に、今のところ雨も降らなさそうなので、
15(土)の宵々山、16(日)の宵山、そして17(祝月)の9:00スタートの山鉾巡行は
いずれも、ものすんごい人出になると思われます…

先日、高卒求人の関連で京都駅付近にあるハローワークに出向きましたが、
2階の伊勢丹の入り口近くに祇園祭についてのブースが出ていました。

へぇ~ すごい! 感心して思わず写真を撮りました。
ちょっと検索すると、祇園祭は1か月間行われて、〇日にはこんな行事があって~…と
似たような情報サイトが有りますが、いやいや、やっぱり楽しみは買い物でしょ!

この山や鉾を訪ねたら、こんな粽や手ぬぐいが買えますよ~ という
一覧して見られるものがあればいいのに!とずっと思っていましたが、
     (私が知らないだけで、そういうサイトが有るのかもしれませんが)
興味を掻き立てるように上手に展示されていました。

これだけ実物がきれいに並んでいると、いろんな意匠に富んでいて、
あぁ来年はこの鉾を絶対行って、これ買おう~!と思ったりしますよね。

私はどちらかというと物に囲まれて生活したくないので、
思い出なども残さずにどんどん捨てるタイプの人間ですが、
祇園祭に限っては、全ての山や鉾を制覇したらちょっとした自慢になるな~と思いました。

このブログをご笑覧の皆様も、どうぞ祇園祭楽しんできてください♪

 

 

お問い合わせ

Tel075-561-8011