菊の染め帯

写真の帯は「染め帯」という種類です。

帯にシャシャ〜ッ(?)と絵が描かれている帯をそう呼びます。
(これはアクセントで少し金の刺繍が入っていますが)


遊び心のある菊の絵が大きく描かれていますが、
京友禅の伝統工芸士に認定されている黒島敏 氏によるものです。

CIMG4288.JPG

数年前に新門荘の大広間を利用して黒島氏の作品展が行なわれましたが、
あまり見ることのない斬新な菊に一目ぼれして購入しました。

先月10月は舞妓さんのかんざしも「菊」をモチーフにしたものを挿しますが、季節感のある柄が描かれていることの多い染め帯を身につけることは
着物を着る人間にとって楽しみの一つでもあります。

この帯も春や冬に締めるのは論外で、
まだ秋だからと11月の今頃に締めるのも無粋なことです。

限られた時期のものはその季節を先取りして、
10日から2週間早く身につけることが多いようです。


さて、黒島氏は非常にユーモアのある方で、
「大そうに価値つけて着物は馬鹿みたいに高くするから売れなくなるんや」と
昔に比べて現代の着物の衰退ぶりを嘆いておられます。

この帯も○万円でした。染め帯にしては驚くほどのリーズナブルな値段です。

流通経路が増えれば増えるほど物の値段は高まることはご承知でしょうが、
着物もご他聞にもれずです。百貨店などを通すとこの帯も
10万円〜となってしまうのでしょう。
おまけに有名な作家ものになると目玉が飛び出る価格になってしまいます。

個人的には黒島氏のような考えには大いに賛同しています。
着物人口を増やすには着物そのものの「価格」の課題は避けて通れないでしょう。


CIMG4297.JPG

ちなみに、雑誌に書かれていたのですが京都の人間は他の地域に比べて
染め帯を締めることが多いようです。

これは単純に着物を着る人口が多いから、必然的に季節が限定されても
それらに手を伸ばす人が多いからではないでしょうか。

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