ある意味で役に立った講演

先日、某講演を拝聴しました。


たいてい講演を聞く時は時間を無駄にしたくないのでその内容を事前に吟味して臨む私です。
時々失敗もあって、ただの自慢話やおよそ役に立ちそうもない講演やセミナーに出くわすこともあり、
そういう場合は決まってスーーーッと消えます。




さて、今回の講演はというと正直 非常につまらなかった。
何故にわざわざこの人が呼ばれたのか分からない。
始まって20分は我慢したけど、さすがにイライラして帰ろうかと思った。


ところが、フトある話を思い出して最後まで聞くことにしました。


それは先日、食事に出かけた時にお声掛け頂いた某大学の教授と
「つまらない大学授業」について話が盛り上がりました。

その教授はある生徒にそういう授業があれば「どうしてこの授業は面白くないのか?」ということを
徹底して分析するんだよ、と提案したところから始まる話です。

今回はこの話のオチなど詳細は省略しますが、
せっかく出くわした機会だから、私も一刀両断せずに何かしらの自分の糧になるように
この講演のつまらなさを分析してみようと思い直したわけです。



単なる渡された資料の数字の確認であったり、ご自身の体験話でさえも具体性に欠けていたり、
ンなこと百も承知でんがな!と突っ込みたくなる話が続いたり、短い時間の講演なのに
結局なにを仰りたいのかサッパリ分からない…


後方座席から見ると、面白いように皆の集中力が散漫しているのですが、
講演者はお構いなしで話しています。まるで、自分の書いた本を買わせてウダウダ・モソモソと
講義を進める大学の授業そのものです。


そうは言っても大学の授業とは根本的にその意図が違うので、今回のケースは
聴講者の興味を引く必要性はあったはずです。
講演者はどこかのコンサルをしたことがあるようですが、
今回のそう多くはない聴講者(ターゲット)のリサーチには欠けていたというところでしょうか。


いや、何も聴講者に合わせた話をする必要はないのですが
それを軸にしたいという方向性は見てとれるが、中途半端だった…



そんな細かな私の勝手な原因追求はさておき、忍耐して聞いた甲斐がそれなりにありました。
私も現状でさえも今回の聴講者と同数程の従業員を前に話をする機会は往々にありますし、
修学旅行生のみなさんの前で話すことも多々あります。
他人に意見をしたり、共に何かを創造する目的の為の話とは違う機会は今後もあるでしょう。


今回の講演は、その今後の自分へのよき準備材料にはなりました。





余談ですが、私がこの一連の話をある人にした時の返答がこうでした。


「(つまらん講演の理由は)結局、その人の経験が浅いからだ」



なるほど、大勢の人前での‘話し方’も大事ですがそれは慣れで克服できることです。
しかし、話の内容はそう簡単にはいきません。
魅力ある人間の話は内面から醸し出す要素こそが言葉となり、経験値の多さが言葉の重みを増し、
困難を乗り越えた重みが納得させる言葉へと比例するはずです。


そしてそれらの相乗効果が自然と人の視線を集め、たとえ現状の自分の立場と
直接関係がなくとも‘聞いてみよう!’と興味を沸かせるのだと思います。


面白いことにこれが私には耳の痛い話でもあり、一番印象に残り
派生していろいろと考えさせられた一言でした。
ここまで行き着いたのも今回の講演に参加したお陰だと感謝しなければなりません。

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