読書の秋

昔から私は読書が好きです。
ただ、「趣味は?」と聞かれて「読書」という回答できるほどではありません。
女性がエステやマッサージに通うような感覚で、私は読書が好きなだけです。


たぶんに読書好きの父親の影響があります。
いつも手ぶらの父がセカンドバックを持つ時は、必ずそこには文庫本が1冊入っていて、
「これ一冊で何時間でも潰せる」と、ひとり黙々と自分の世界に入っている姿を見てきました。

 
さて、私は一時期月に何冊もいわゆるビジネス本や自己啓発本ばかり読んでいたのですが、
最近はすっかり飽きてしまいました。読みすぎてパターンが見えてきたからです。


おまけに仕事に絡むようなジャンルばかり読み続けると正直しんどくなってきます。
そこで、学生の頃好きだった歴史小説も交えながら併読することにしました。



9月末日に司馬遼太郎の「胡蝶の夢」という全4巻を読破しました。
これは何年も前に購入後、ずっと「積読(つんどく)」状態だったでしたが、
ようやく4月ごろから読み始めていました。

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江戸末期から明治維新までの医療に携わった人物から見た日本の歴史小説です。
「松本良順」「佐藤泰然」「関寛斎」など、日本医療の礎となった医師たちの記述をはじめ、
日本に居ながらにして、オランダ語・英語・ドイツ語・中国語・ラテン語を
巧みに操った語学の天才「司馬凌海」の生涯の本でもありました。


実はこの本はネットで、昭和58年発行の平成9年増版された古本を購入しました。
しかも知らずに3巻だけ。

3巻を読み終える頃に、4巻で全巻であることを知り慌てて本屋に出向きました。


4巻は平成19年の第43刷分ですが、何故かこれまでの3巻分と違い読みやすい…
理由は文字が若干大きかったからです。なるほどだから多少分厚いのか。。。


それにしても、今回はかなり時間がかかった読書でした。


だいたい歴史小説はじっくり読みたいので、就寝前のひとときに手にします。
が、日によって10分だったり1時間以上だったり…
4−5日読まない日が続くときもあります。


おまけに司馬遼太郎の本は、その内容がかなり濃厚です。
比喩一つにしても、その表現方法にはなんともいえない妙味があり、
執筆前にいかに丹念に膨大な資料に目を通してるかが読者にも伝わります。

もちろん読書後は「読み終えたー!」感で浸ってしまいます。


次は何を読もうかと、ふと本屋で目についたのが永井路子の「乱紋」です。


2010100421140000.JPG

来春からのNHK大河ドラマの原作でもあるようです。
織田信長の妹「お市の方」の三姉妹である三女「おごう」が主人公ですが、
司馬遼太郎を読書した後だからか、読みやすいこと!読みやすいこと!

ちなみに表紙は狩野永徳です。


まぁ、読書したからって、すぐに何がどうなるわけでもありませんが
少なくとも読書してこなかった人間よりも思考力をはじめ人間としての面白みが増すと信じています。
そうです、初対面である程度話をして薄っぺらいなぁ〜と思う人は
後日たいてい本とは無縁だということが分かり、妙に納得することもあります。


最近は特にインターネットやゲームで時間を費やす人が多いようで
読書の楽しみを知らずに、又は知っていても「時間がない」とつまらない言い訳をする人が多いことに
非常にもったいないなぁと残念に思います。

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