女将のブログ

今期初「旅館の魅力を伝える」活動

先日、兵庫県夙川(しゅくがわ)にある大手前大学にて
90分間「旅館の魅力を伝える」講義をさせてもらえました。
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昨年も授業を一コマ頂き、同じ講義をしてきましたが
今年はコロナ渦でZOOMでの講義になる予定でした。
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しかし、ちょうど9月後半から大学生も登校するようになったとお聞きしたので、
やはり一方的な講義になるZOOMより登壇したほうが、
熱量が伝わるだろうと判断して出向くことになりました。
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昨年よりも3倍近い広い教室をご用意くださり、私はマスクをして。
教授より「マスクしての講義は小一時間もすると疲れますよ」と、
お聞きしてはいたものの予想以上に体力を消耗。
これまで感じたことがない、話すだけでなのに疲労感(TT)
話すたびにマスクが口に吸いこまれるように張りつくので、
まるで軽いマラソン状態(^^;)
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それでも大学に赴いて良かった!
意欲ある学生の質疑応答の時間が持てたからです。

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まだ20歳なのに同じ大学生と共同で民泊を経営する学生。
衣料品店でアルバイトしながら、将来のホスピタリティ関連の就職を希望する学生。
高いTOEICスコアを更新するなど、ブラッシュアップを事欠かない学生。
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世界状況が大きく変わり、特に現役の大学生にとっては
将来について大きな不安が付きまとっていることと思います。
それでも、今だからこそ取り組めることに知恵を出し、
努力している姿はとても輝いて見えました。

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老婆心ながら、これまでの講義で時折学生の皆さんに披露してきたことがありますが、
私は社会人になってしばらくしてから「世間・環境・人」の ❛せい❜ にしないように意識してきました。
何か不都合が生じたとき、困難に出くわしたとき、腹立だしい出来事があったときも

原因は多少なりとも自分が招いているんだと、その過程を振り返り必ず次に生かすようにしてきました。
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ついつい人は都合が悪くなると、自分以外になんとかして理由を見出し 自己保身に走りがちですが
謙虚な姿勢を持ち続け 精進していくことの繰り返しこそが、人格形成の一環を担い、且つ生涯の課題でもあると自戒しています。
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未曽有の環境下でも、そのような「せい」にせず、ひたすら前向きに たくましく努力し続ける若者を前にして、私自身も大いに鼓舞されました。
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現在、一般的なホスピタリティ産業と言われる職種は雇用継続もままならないような大変な状況下です。

講義内容にも追加しましたが、それでもこれらの職業は無くならない、と強く思います。
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どのような業態・職種も山あり谷ありで、全て順風満帆にはいかないもの。今はそのボトム期。
あと数年もたてば、衣食住の揃う現代人が次に求めるものは
やはりコロナ前と変わらず、自身のあらゆる「体験」であり、他人との心地よい「コミュニケーション」です。
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巧みな技術力と、高い人間性のある者は必ずどこかで引き合いがあり、このフィールドで活躍できるはずです。
今はその努力の過程が問われている時期なのかとさえ感じています。

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