女将のブログ

大阪学院大学でゲストスピーチ

先日、大阪学院大学で「旅館の魅力を伝える」というテーマでスピーチしてきました。
最近はホスピタリティ産業が盛んで、そのような学部のある大学や専門学校も多くなってきました。

ただ、残念なことに「就職先」としてホテルやブライダル・エアラインは人気職種だそうですが
「旅館」は明記されることは少ない現実…

そもそも20代の学生が旅館の事なんて知らないだろうし、
だから就職先の一つとして見られることは無いんですよね。

ましてや「旅館業」というと何故か過酷なイメージがつきまとう…

現在 我々の旅館業界では そのようなイメージ払拭と、
一人でも多くの学生に「旅館」の魅力を知ってもらう為に
大学や専門学校でゲスト講師として一コマ頂戴することに力が入っています。

今年に入ってすでに関西圏で20校以上に そのような場を頂いています。

今回はその一コマを私がお話しすることとなりました。
喋る事には慣れているので緊張はしないだろうと思っていたのですが
会場に入って慄きました……  こんなところで私が話すの!!?

最新の設備で、全員からの視線を感じるシアターのような豪華な教室!
スティーブ・ジョブズみたいやん!(@@;)

「カッコつけずに、エエこと言おうと思わずに、自然体で話すぞ!」
それだけは心に留めていたのですが、自分のペースを掴むのに若干時間を要しました。

90分しゃべり続けるので、絶対時間が余るだろうからと
小ネタをいろいろ用意しておきましたが、実際は逆に時間が足りないほど。

『ホスピタリティ産業を再考する ー日本のかたちが「旅館」にある』というお題目で
ホテルと旅館の違いや、ホスピタリティ産業の中の「旅館」の役割、
そもそもホスピタリティって何ぞや?など3つのカテゴリーについて話しました。

でもついつい老婆心で「社会人として働くことは」という話に脱線しちゃったんですよね~

授業後には可愛い女子大生が質問に来てくれましたよ。
この日は40名程の学生がおられたでしょうか? たとえ一人でも旅館業に興味を持ってもらえたらお役全うです!

 

社内サービスコンテスト

今年の大きな目標の一つ。
スタッフが「真のおもてなし人」に成長してくれること。

2018年4月4日「おもてなし人になろう」って?!

何年か前は実施していた「社内サービスコンテスト」
私の怠惰で、ここ最近はお座なりにされていました。

案の定、お客様からお叱りの声を頂戴することもチラホラと。

こりゃいかん!! 基本を知らない応用は、ただの自己流。
とにかく基本を大切に、繰り返して全員の接客レベルを統一しなければ(><)
ざざざっと年間スケジュールと細かな目標設定をしました。

今日は、今年2回目の「社内サービスコンテスト」
お客様役、サービサー役、審査員の3部に分かれロールプレイングをします。

前回は、ほとんどのスタッフにとって初めての参加ということもあり
緊張した面持ちで、本領を発揮できなかった者も居たり、
逆に本番ではこんなにしっかりした接客ができるのか!と感心する場面もあったり。

先輩や同僚の接客する場面を改めて見ることで得られることも多く、
互いに良い刺激になっていることと思います。

スタッフの
「今までこうやってたけど、こう変えては?」
「どうしてこうするの?」
「これじゃダメなの?」を解消しながら、マニュアルを見なおし。

京都の観光知識をある程度知っておくことも大切な事。
バイト言葉ではなく、美しい日本語で綺麗な会話のキャッチボールも復習。

「若いのにしっかりしたスタッフね!」
「ここはどのスタッフが接客しても安心だ!」と
お客様が楽しいひと時を過ごして頂けるように…

そのようなお言葉を頂けるようにコツコツ精進してきます。
次回は7月初旬に実施予定。

セミナーに登壇、そして救急搬送…

昨年の晩秋に、京都府からセミナーでスピーチをしてほしいと依頼を受けていました。

同業者に20名程参加してもらい、
3回連続の業務効率化のセミナーを開く、と。

私の出番は2回目の90分枠。

この1-2年かけて急ピッチで、社内の業務改善を見直してきましたが、
多方面からご推薦も頂いていたようで、有難いことに私のような未熟者にお声をかけて頂く運びとなりました。

同業他社の方に参考になるかどうかは分かりませんが、
この1-2年の当館のBefore&Afterであればお披露目させて頂きます、と快く二つ返事。

 

さぁ、それからの準備が大変でした。
社内では変わらずのペースで、スタッフと一緒に業務改善を見直しながらも、
並行して、これまでの成功失敗を振り返り、
初めてパワーポイントなるもので、資料を50枚近く作成していきました。

2月は週に1-2ペースで あれやこれやとセミナーに参加して
社内に居れる日数も限られていたため、とにかく時間管理が大変だった…

我ながら、初めてパワーポイントを触ったとは思えない見やすい良い出来栄え(たぶん)。

資料は作るだけ作って、
今度は喋る内容を頭の中で整理していないことに当日気付く… (@@)!
まぁ、これはいつものアドリブでなんとかなるかな。

準備は済ませたし、特段の緊張もせぬまま3月1日を迎えました。

この日は夕方から同業の若女将4名で、全国ネットのTV取材を受けることにもなっており、
新門荘の新年度に値する3月1日は、先行きがえぇなぁ~とワクワクしていました。

しかしながら、題目の通りこのあと私は、
スピーチの真っ最中に倒れこんでしまい、何と救急車で病院まで搬送されてしまったのです…(続きは週明け)

京都府観光経営入門セミナー あの京大まで!

2月5・6・7日の三日間、念願だったセミナーへ行っていました。

2011年に京都市と京大の経営管理大学院が、
京都の観光経営学講座を立ち上げ、その後社会人や経営者層向けに
様々な講座が開かれていました。

当時は一人目の出産直後で、育児も少し落ち着いたと思ったら二人目妊娠。
Facebookで同業者が参加している様子を見て、
とても羨ましく、いつか自分も!!とずっとタイミングを待ち望んでいました。

かねてから、もっとアカデミックな視点から体系的に学ばないと、
現場だけの経験値ではいずれ頭打ちが来るぞ……と
自分の将来を多少不安視していました。

有難いことに、観光庁が提携した大学は、国際観光都市である京都にある京都大学。
よって会場は京都市内。…自宅から車で10分の距離。

朝から18:00まで缶詰状態。
今日日、大学生でもここまで授業は受けないですよ…と某講師も仰っていましたが、
なかなか大変な3日間でした。

……授業の大変さもさることながら、子供二人を抱える身としては
日々の生活スケジュールを綿密に立てておくことも大変でした。
でも どの授業も新しい知識の吸収と、
あらゆるケースを自分の頭で考える、心地よい疲労感。

細かな感想を書きはじめるとキリがないのですが、
私は学生時代のアルバイトを除くと この旅館業一本しか世間を知りませんが、
16-17年仕事をしてきたこれまでを振り返ると、
上手くいくことはやはり理論に基づいていたし、
失敗してきたことは、それなりに理屈から外れていたのだな…と
理論の基礎を学んでおくことの重要性を再認識しました。

かといって、学生時代に同様の講義を聞いてもチンプンカンプンだったと思います。
実務を経験しているからこそ、このセミナーから得られるものが大きかったのだと思っています。

 

配られた資料類も3日間で一冊のファイルが出来上がりました。

あと数か月後には、観光経営論に特化した京大のMBAが開講されます。
本年度は諸事情で十数名~スタートするそうです。倍率は7-8倍だったとか。

当分は社会人のみが入学の対象。

2年間日中の参加が必須なので大変ですが、行く価値は十分ありますよね。
一つの大きな目標が出来た気分です。

そんな大きな目標に向かう前に、
まずは今月中にレポートを提出しないと(><)!!

中途採用者の研修 

11月20日と本日の2回に分けて、外部講師を招いての接客研修会。

講師は株式会社リーブス・ライフの菓子田先生。
かれこれ10年ほど、年に数回のご指導いただいています。

今年は秋以降にフロント2名、客室係2名が正社員として入社してくれました。

サービスレベルの統一しておくため、秋の繁忙期の合間を縫って
スタッフには参加してもらいました。入社3年未満の先輩も入れて。

大きな声で、気持ちをこめて「ようこそ、おこしやす♪」
挨拶の練習。

根っからの京都人の私にとって、ましてや15年もこの旅館で
仕事をしていると「おこしやす」と言うことに何の抵抗もありませんが、
他府県出身のスタッフにとっては、一番初めに躊躇する言葉。

前回の研修会後にヤイヤイ言っておいたので、
その時までに比べれば着付けもマシになっていますが
それでもまだまだ素人感が出ています。

着物の着付けは一目で「プロ」かどうか、が出てしまう。
もっと着崩れない、「美しい」着付けでお客様を迎えてもらわねばなりませんね…

襖の開け閉めや、脇取り盆を持ちながらの立ち座り。
慣れてしまえば、息をするように無意識にできるのですが…

研修会の様子を後ろから見ながら、
うーん、この所作についても、
年内にもう一度社内勉強会しないとなぁ…と反省しました。

外部講師を招聘した時は、客観的に見ているので
なにかと課題に気づくことが多いです。

坂本龍馬も食べたあの味!ミシュラン☆付「鳥彌三」さん

火曜日は久しぶりに体調を崩しました。
そんな日に限って、雑誌取材に京都府職員さんが来館。。。

朝からあまりにも辛くて、さすがに日程変更をお願いしようかとも思いましたが
何人もの方の予定を狂わすわけにはいかないので、薬飲み呑み耐え忍ぶ。

ったく、緩目に締めたというものの着物の帯のせいで、気分悪さが激増(><)
さすがに、来客の合間に客室に布団敷いて寝ていました。

旅館って便利(!?)

 

そして、翌日水曜日も会合の予定…
あぁ!今回は四条木屋町にある「鳥彌三(とりやさ)」さんだ!!

確か坂本龍馬も、ここ鳥彌三によく通っていたんだっけ。
一説には暗殺当日は風邪気味だったから、自分で軍鶏鍋しようとしてたんだっけ。滋養つけようとしたのかな。

うーん、今の私は坂本龍馬と同じ心境かも。ブツブツ。

10年ぶりくらいに「鳥彌三」さんに行きましたが
タイムスリップしたかのように陥る、有形文化財の建物内で、
ドロドロの濃厚なスープ。行き届いた丁寧な接客サービス。

たまらんぜよ。

…いやいや、ほんまに美味しおす♪

 

2年前にご紹介うけて加入させてもらった、京都の飲食店経営者の「秀味会」というグループの諸先輩方と。
「秀味会」は発足して41年経つそうです。

久しぶりに昼間からご馳走呼ばれたなぁ♪
お陰様で完全復帰。

残る10月もガンバロウ!

 

 

茶話会は吉田山荘さんにて

先日は旅館青年部の例会がありました。
ただでさえ時間が無いのに、今年は青年部の理事に任命されてしまい、
おまけに今回の例会の世話人に…

でも嫌々でやっていません。
せっかく与えられたチャンス!やるからには楽しまないと!

という私の信条の元、まずは会場をどこにするか…から。

あまりお邪魔する機会が無いような宿がいいな。
いくつかの候補から、「吉田山荘」さんに決定。

案内文も作りました。
いつも、私の事を‘キッチリきちんと真面目すぎる’と評価する人もいますが、
「行きたい!」と思ってもらえるような案内文に。

オフィシャルなのに、前例にないざっくばらんな案内文。
冒険しましたが、理事会で承認してもらえこちらでFAXを流すことに。

 

どなたか講師を招いて、カッチリお勉強スタイルも良いけれど
敢えて「茶話会」という形式をとり、何気ない同業者の会話から
気づきや学ぶことがあると期待して…

それにしても「吉田山荘」さん!素晴らしすぎる!
昭和天皇の義理の弟君「東伏見宮家」の別邸として昭和7年に建てられた館。

茶話会の会場とさせてもらったところは数年前に出来た別棟の「真古館(シンコカン)」
元々は車庫だった建物を改装され、写真に写っている2階は運転手さんの控室だったそうです。

女将さん直筆の和歌の入ったコーヒーセット。
一つ一つが丁寧で素敵!

 

実質90分程でしたが、アレヤコレヤと話が盛り上がりました。
そして、せっかくお邪魔させてもらったので、本館の見学まで…

 

大文字がすぐそこに見え、皇室ゆかりのの裏菊の家紋がそこかしこに。
トイレの床が畳だったり、今じゃこんな粋なデザインは無いだろうと思うような什器備品。

季節感あふれる床の間の生け花に、同じ京都市内とは思えない素晴らしい景色。

一番驚いたのは写真右上のステンドグラス。
玄関の左壁にあり、とても目を弾くのですが、
銅鏡の背面模様を原型にしているそうで、3世紀のものだそうです。

3世紀?! 一同驚愕。

贅を尽くした素晴らしい施設でした。
月並みな表現ですが「京都に吉田山荘さんがあって良かった~」と感じました。

最後は珍しく集合写真。
半分は女性になってる! その割合にビックリ!

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