若女将のブログ|YOUNG LADYS BLOG

ツバメの巣が落ちた後 スゴイことに。

当館は南北に走る「花見小路通り」に面して正面玄関があります。
東西に走る「新門前通り」には勝手口があるのですが、
数年前からツバメが巣を作るようになりました。

この「新門前通り」は今年の桜シーズンから、軽ワゴンを除けて通行止めをするほど市の度重なる工事が続いていたので
さすがに巣作りはしないかなぁ…と諦めかけていましたが、いつもの間にか巣が出来上がりヒナが顔を出しているのを見るようになりました。

そんな矢先に、巣が落ちてしまいヒナが6羽中2羽死んでしまったとスタッフから聞きました。
そして、緊急で巣を作ってヒナを戻してくれたそうです。

良いあんばいの物を見つけて、器用に作ってくれました!

藁の家が、億ションみたいになっていて思わず笑ってしまいました。
2羽は残念ながら死んでしまいましたが、残された4羽はしっかりここから巣立ってほしいです。

200名の昼食

先日は静岡県の某中学校様が約200名お越しになりました。
もちろん21室しかない新門荘でのご宿泊ではなく、お昼席だけのご利用です。

100名ずつに分かれて頂き、舞妓の京舞鑑賞や京ことば講座を聞いて頂く為に屋上へ。
この屋上は夏季のビアガーデンでしか利用しないので、もともとの座席数は60席。

レンタル椅子をご用意してスタンバイ!

 

 

舞妓さんは2名来てくれました。

一人はベテランの「小はる」ちゃん。今やもう所属する花街、宮川町で最年長になっているとのこと。

いつもニコニコ、フランクで裏表のない人柄の良さが滲み出ている素敵な舞妓さんです。
バックヤードでは黙々と読書。電子書籍やスマホ時代にとても良い習慣です。

もう一人は先月、舞妓デビュー(店出し)したばかりの「ふく典(フクノリ)」ちゃん。
まだまだ おぼこい(幼い)印象ですが、笑顔を絶やさず「おおきにぃ~」と常に低姿勢で、こちらもやはり印象の良い舞妓ちゃん。

見比べるとお分かり頂けるように、同じ舞妓さんでも上級生と下級生で着物や髪形など随分と違いがあります。
出始めの頃の舞妓は、できるだけ幼く見えるように。そして上級生になるにしたがって、大人っぽい印象が出るように…

200名の生徒様も無事に京都市内の観光にご出発なさって、我々もホッと一息。
心に残る修学旅行の一コマになっていれば有難いことです♪

 

 

平成から令和へ

新天皇が即位され「令和」の時代が始まりました。

元号は不要だという考えをお持ちの方もいるそうですが、私は元号とは同じ日本人同士がひとつの時代を共有する精神的な一体感があるように感じています。


さて、おかげさまで どうなることやと気を揉んでいた10連休も今日までの前半は、大きなトラブルもなく、毎日お客様をお迎えすることが出来ています。21室全てご夕食付。表に立つスタッフ、裏で支えるスタッフ併せて20数名。この小さな旅館内でもお客様を笑顔でお迎えして楽しんでいただこう!という一体感で、みんな睡眠時間も削りながらも当然のごとくして懸命に働いてくれています。

数えきれないほどある宿泊施設の中、当館をご選定くださったお客様にはもちろん心から感謝していますが、同時にこうしてお客様をお迎えするスタッフにも感謝しています。


「令和」の時代に併せるかのように、女性スタッフの着物も一新しました。
これまでグレー系でしたが、新門荘のコーポレートカラーでもある紫系に。
若女将、仲居頭、主任は黒系に。

以前より落ち着いた印象です。

「旅館業」は大変な仕事であるには違いないですが、同時に目の前の人様を喜ばすことが出来るとても幸せな仕事でもあります。

着物生地でバインダー&つり銭トレイ

5年ほど前に厚紙にフランスの生地を貼って箱を作る「カルトナージュ」というものに出合いました。今も仲良くさせてもらっているママ友が「東京から有名な先生が来るからレッスンに来ないか?」と声をかけてくれたのが きっかけです。

しかし当時の私は「カルトナージュ」という言葉はおろか、なんのジャンルかさえも全くわからず、もしや怪しい宗教の勧誘か?!と思ったぐらい無知でした。

まぁまぁお付き合いで一回だけ… と思っていたのですが、その後どっぷりハマってしまいました。そして、その数年後にはレッスン会場に新門荘をご提供するまでに。今や年10回ほどわざわざ東京からお越しいただき京都レッスンとして、定期開催していただくまでに。

Apres-midi(アプレ・ミディ) 木下康子先生

針作業はとても苦手なのですが、図工のような制作は好きだし、数ミリ単位の細かな作業をするのは好き。みんなで同じ作品を作っているのに、それぞれの個性が発揮できる「カルトナージュ」 そして、ご指導いただく木下先生の上品で落ち着いたセンスが、私の好みにドンピシャ。だから一回こっきりでなく、これまで続けさせてもらっているのだと思います。

さて、今までは決められた作品を、好みの生地を選定させてもらい作ってきましたが、元スタッフが「カルトナージュってそういうことなんですね!だったら最後のお釣り銭をお渡しするトレイはとても印象に残ると思うんですよね!」と素敵な提案をしてくれたこともあり、今回初めて ここ新門荘で使えるものを作りたいと希望を出しました。


母に 今や使わない着物を引っ張り出して来てもらいました。
勿体ない気もしますが、着ないのならゴミと同じ。
リバイバルさせるためにビリビリに裁断!
生地そのものはペラペラなので専用の補強紙をアイロンで裏打ちをして厚紙に貼っていきます。

時にチェックイン時が混み合った際に、ロビーの椅子に掛けて記帳してもらう事もあるので、その時に使用するクリップボードも併せて作成しました。

なんだ、厚紙に貼るだけ?と簡単そうに見えるかもしれませんが、箱の組み立てや補強作業もあり、ひとつのトレイを作るのに合計5時間はかかりました…

やっと私の数少ない趣味が仕事に活かされることになった~♪

こうなったら、コツコツとお部屋に入っている小間物トレイも作っていきたいですね! 
…全21室分 (|| ゚Д゚)  完成はいつになる?!

とうとう4月に突入!

新元号の発表もなされました!
「令和」

発表当時は館内にお客様がいらっしゃらなかったので
私もスタッフもロビーのテレビをつけて、11:30の発表をドキドキしながら見ていました。

当館の目の前の白川の「有済橋」にかかる桜の木。
今朝の時点で7-8分咲きとなりました。

去年の桜は早く3月末には散り始めていましたが、
それに比べれば今年は遅め。これからが桜の本番ですね。

それにしても、この場所の桜はわざわざ観光客が訪れるようなスポットではなく、地元の人間や偶然通りがかる人が思わず立ちすくむ場所だったのですが、いつの間にか大勢の人が写真を撮るようなにぎやかな場所になってしまいました。

残念ながら日本語が聞こえず…


ところで、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが
この4月1日より「若女将ブログ」は「女将ブログ」に変わりました。

23才の年で、右も左も分からずに肩書だけ立派な「若女将」として、お客様の前に出るようになって17年。着物も着られない、畳の上での挨拶もできない、花街はおろか京都の事も知らない私が、多くのお客様から教えて頂き、スタッフに助けてもらい ここまでやってくることが出来ました。

この商売に「完璧」や「完成」はないので、私自身まだまだ至らないだらけではありますが、この度 私の下に 頼もしい20代の「若女将」を任命して活躍してもらう事になりました。他にも館内にも多々変化がありますが、彼女の紹介も含め、今後少しずつご紹介していきます。

出ました!古伊万里の大皿

3月初旬に30名以上の団体のお客様が 宴会とご宿泊でご利用くださいました。
「料理が間違いなく美味しかったから!」と幹事様のお一人が、別のお客様を連れて再びお越しくださいました。

これ以上ない有難いお褒めの言葉頂き、私も調理場も舞い上がっていました。

3名様の日帰りのご利用でしたので、
お造りは両手で抱えないといけないほど大皿で盛られました。
この古伊万里は江戸時代の骨董品級の器で、すべて手描きです。

ずっしりと重く歴史の重みさえも感じます。
骨董品はただ眺めるのではなく、料理が盛られてこそ価値がありますね。
心から痛感した一コマでした。

続いてお出ししたステーキも「平井牛」で、
添えの牛蒡も塩とバターが効いて美味しい(味見させてくれたのです)

「タラバ蟹とレンコンのすり流し」
今の時期だけの器。素敵。

留学生の京ことば講座

先日は留学生の4名がご来館。京ことばについて小一時間話をしました。
ミャンマーの方が1名、中国の方が3名。

みなさん、来日1年~2年だというのに上手な日本語! 

事前に頂いたレジュメと彼女たちが考えてきた質問を交えて、できるだけゆっくりハッキリ喋るように心がけました。こちらも いつも修学旅行生向けの「京ことば講座」でよく利用するレジュメを事前に用意。夏目漱石の「吾輩は猫である」を冒頭の段落の原文と、私流の京ことばに書き換えたものです。

4人とも「吾輩は猫である」は読破しているとのこと。さすが優秀!
日本人は情けないかな、大人でも読んだことない人が大半ですよ。

おもしろい質問が出来ていました。
「京都人のオブラートに包んだ話し方について教えてください。」

京都の人は相手を傷つけないように、且つ自分の主張もキッチリ伝えるているだけなのよ。それをイケズ(意地悪)と捉えられてしまいますが…

京ことばは、やりとりする直接の会話‘以外’のことを読み取って理解するので、難しいだの、ややこしいだの、恐ろしいだの言われますが、ずっと京都人の私にはそれが当たり前なのでよくわかりません。

たとえば、昔ブログに書いたかもしれませんが、某料理屋のカウンターでお隣の客人が滔々と料理や器や京都の事を喋っていたことがありました。隣で聞いている私からすると「自分は大枚はたいてこんだけ京都へ来ているし、ええとこ行ってるし、ええもん食べてる」という自慢にしか聞こえません。しばらくすると根っからの京都人の大将が、まったりとした口調でこう言いました。

「よ~ 勉強してはりますなぁ~」

…これを聞いてほくそ笑みました。「これ以上喋るな」ってことですから。でも、言葉通り受け取った客人は誇らしそうに続きを喋っていたような記憶があります。

この話も実例の一つで、留学生に話しましたが真相が分かるとみんな「えー!!」とドン引きでした。(^^;)

すると留学生の一人が「新聞でこんな記事を読みました!」と披露してくれた京都人のやり取り。

ピアノを練習している子供がいるお家。ご近所さんから「いつも上手に弾いてはるねぇ」と言われ、「あぁうるさくて迷惑をかけているんだな」と受け取った…という話。

私はへぇーそんなことが記事になっていたのかと興味を持ち、仮に私も同じことを言われたら「えらい うるそぉしてすんまへん」って謝るわー と言うと他の3人は、誇張記事ではないということが分かったのか またドン引き。


回りくどいですね、京都人。
でも、相手を傷つけず自分の主張もハッキリ伝える良さがあるんですよ。(重複)







休館日は予定いっぱい!

新年おめでとうございます。

今年は思い切って4日連続の休館日を2回設けることにしました。まずは正月三が日が一息ついた1/6~1/9。
お客様、関係各社の皆様にはご迷惑をおかけいたしました。

9:00~18:00までみっちり予定を組みました。
外部講師による研修、新しい器の説明、館内のすべての器の搬出・整理、チェックインのOJT、布団敷きや清掃の研修…

↓ 写真は接客の基本「挨拶」の研修。調理場を除き全員が参加しました。

 

↓ ‘料理旅館’の名にふさわしい古伊万里やアンティークのノリタケなど新しい器が届きました。器の説明を受けています。
今後の当館の料理にはこのような200年ほど近くまえの美術品級の器にも料理が盛り付けられていきます。
値段が付けられないほどの価値がある器ばかり。器の歴史背景のレクチャーを受けることで、スタッフも誇りを持ってサービスができることかと信じています。

 

 

↓ つづいて館内にある全ての器をロビーに集めました!よくも まぁこんなにあるもんだ…
約30名が総出で搬出・食器棚の清掃・収納を行いました。

 

私はいま世間で言われている「業務効率化」の半分は整理整頓だと考えています。

必要な時に物が取り出せること、たとえ昨日来たアルバイトであっても場所が分かり、スムーズに仕事に取り組める為には「物の住所が確定している事」であり、必要数が確保されていることが大前提。恥ずかしながら、この数年ずいぶんと館内は整理整頓されてきましたが、それでもまだまだ館内は雑然としています。まとまった日にちがあると一気に行えるので、この機会を逃さずガントチャートに組み込みました。

そして、館内では大広間の畳の表替え、壁のクロス替えなど。
壁はどうしても足元(地~腰高くらい)が汚れやすいので、腰張りが必要かな…と考えていました。そして年末に10点ほど大き目のサンプルを取り寄せてもらい、思案していました。広げて初っ端に「これは奇抜や。あかんな!」と除けていた柄。しかしながら、あーでもない、こーでもない…と迷いに迷って、実はそれが腰張りの柄になりました(^^;)

奇抜な主張する柄なので、仕上がりはどうなることかと心配しましたが、いやぁ!イイね!!
自分のセンスが劣っていないことを確信しましたよ(自画自賛★)

上側のベージュ系の柄も本来は縦使用ですが、あえて横使用で指定しました。

年末からちょこちょこ行っていた畳の表替えも、この休館日を持って全て完了。
なにごともそうですが、真っ新って気持ちえぇ~♪

半分以上の部屋は床の間の色に合わせて、畳の色はピンクです。
大広間の畳もこれまでのグリーン系から、壁クロスに合わせてクリーム色に。

 

4日連続も休館を取れたので、これまで気になっていたバックヤードの整理なども思い切って終わらすことができました。

ただ、私のデスク周りはまだまだスッキリしません(TT)
それはボチボチやっていくとして、今日からまたデスクワークに集中します。

 

舞妓さん宴会シーンの写真撮影

先日、半日かけて社内で写真撮影をしました。
10年ぶりくらいに、当館の目玉企画商品の一つ「お座敷遊びプラン」の撮影をしました。

5-6年前にカメラマンN氏と知り合い、絶対に彼に撮影いただきたいと懇願していました。
お越しいただくのは1年半年ぶり。 前回の様子→「やっぱりプロ! 2017年6月19日
多忙な彼の日程を押さえるのに約2か月かかりました。

彼の仕事ぶりには、ほんと惚れ惚れします。
こちらの要望をしっかりヒアリングして、期待以上の写真を撮ってくださいます。
納品はこれかれですが、確認で見せてくださる写真がどれも素晴らしく
2か月待って良かった~♡と心が躍りました。

今回はこの「お座敷遊び」プランについて
お客様がこのプランをイメージして頂きやすいように、と
いう目的の為にWEBページをリニューアルします。

↑ なかなかこんなポーズで撮影されることはないですよ(笑)

↓ こんな角度から撮影した人は初めて見ました(笑)
実は、この映像向こう側に座るお客様の表情をも捉えているのです。

 

花街の「お座敷遊び」は、表現が下品かもしれませんが大人の王様ゲーム!
とっても盛り上がります。そんな活き活きしたシーンを撮って頂きました。

また、スタッフが働いているシーンも撮ってもらいました。
21室しかない小さな旅館ですが、スタッフは30名近く活躍してくれています。

「新門荘の愉快な仲間たち」

現在その半数以上は「マルチタスク」といって、一人何業務も兼任しています。
一日の数時間は客室清掃で、ポロシャツ姿。午後からの残り勤務は着物姿…

今後求人を掲載する際に、そんなリアルなイメージがより伝わるように…という目的のための撮影です。

料理の写真も15点近く撮って頂き、ほんとに盛りだくさんの撮影でした。
納品された素晴らしい写真の数々は追ってUPさせて頂きます。

 

 

200万円の和家具が甦った!

私はこの旅館で生まれて、
9歳まで4階の一室に住んでいました。
その一室にずっと置いてあった「飾り棚」

その後、その一室が改装されて客室として稼働しだしてからも
この飾り棚はずっと置かれていました。

ガタついていた扉も取れて、とうとうどこかにいってしまい
とてもじゃないけど、お客様の前には置けないとバックヤードへ…
大型ゴミの改修のたびに「あの棚はどうしますか?」と
ずっと処分の対象になっていました。

なんせ50年以上前のものなので、むやみに捨てるのは勿体ないなぁ…と
すぐにポイポイ捨てる私もさすがに思いとどまり、お座なりで数年経過。

いやいや、忘れているわけではなかったのです。
ちゃんと手帳にはToDoリストに挙げていたんですよ…
新年を迎え手帳が変わるたびに付箋を移し替えていましたが(^^;)

(ちなみに今はアプリで管理していてこの付箋リストはあまり機能しておらず)

そんな折に、プライベートで大阪南港にある大塚家具に出向いた時に
この飾り棚とそっくりのものが販売されていました。
価格を見てびっくり!70万くらいだったでしょうか。こんなにするもんなんや!

とうとう処分ではなく修繕に出すべきだ!とおしりに火が付き
担当の方に相談しました。

いろいろ迅速に対応してくださり、専門業者に調べさせたところ
これは「紫檀(シタン)」という今は希少価値の高い材料で、
同じ飾り棚を新規で購入するならば200万円は下らないだろう、とまで言われました。

その専門業者さんは「処分を検討されてる?もったいない!
大塚家具さんはぜったいに上乗せせずにこの料金で修繕してもらってください」という
真摯なやり取りまで聞かせてもらい、数十万円かけて正式に修繕を依頼しました。

そして、先日無事、甦って戻ってきました!!

まるで新品!職人技術が素晴らしい!
無くなっていた扉も上手に復活して頂きました。