若女将のブログ|YOUNG LADYS BLOG

香港からのインターンシップ生

7週間前に香港から優秀な学生がインターンシップとして、新門荘に来てくれました。

彼女を受け入れることになった経緯は、
京都産業大学のキャリア形成支援プログラムからお声がかかったことから始まります。

ちょうど約一年近く前の事で、軽く頭の片隅に入っていたような記憶が、掘り起こされたのが今年の4月頃だったでしょうか。

「日本が大好きで、何度も来日していて着物を着て働きたい20代の女性が居る」とのことで、
SKYPEで話をして、受けれることを決めました。

こちらは寮も賃金支払いも発生しなくてよいといえども、やはり現場のスタッフは時間が取られて大変な状況になるのは想像に難くありません。
それでも、きっと彼女の人生のことや、今の新門荘のスタッフメンバーならば手厚く快く、一丸となって面倒を見てくれるだろうと確信を持っていました。

7週間もの長期間、若いスタッフを中心によくお世話をしてくれました。
最後に彼女が買いてくれた手紙を読むと感涙。受け入れて良かったと安堵しました。

中国系のお客様が来られた時は一度や二度ではなく、通訳として大活躍してくれました!
↓↓ 当館の若女将の横に座り、舞妓の説明をしてくれている彼女 ↓↓

記念に宮川町の「小はる」ちゃんと並んで玄関前で写真撮影。

実は彼女には一つのミッションを与えていました。
「毎日必ず新門荘のインスタをUPすること」
館内の事でも、京都のステキ!と思った事でも、なんでもいいので貴方の目線で自由にUPしてね、と。

彼女がインスタUPしているとは知らずに、コメントの日本語に「?」と思われた方もいらっしゃったかもしれません。

時々 私が編集していましたが、絵葉書にできそうな素敵な写真を毎日欠かさずUPしてくれていました☆
ミッションコンプリート!よく頑張ってくれました!!
日本人では目が向かないような斬新な目線でUPしてくれていることもありました。

是非、インスタのアカウントをお持ちの方はフォローしてご覧ください。

ヴィッキー!ご家族と一緒に、また京都に、ここ祇をん新門荘に遊びに来てね!!

東洋大学シンポジウムに登壇

7月9日、7:56の新幹線に乗って東京まで。
HOTERES と 東洋大学が主催するシンポジウム「日本の観光ビジネスを考える」に登壇するためです。
東京駅からタクシーで15分程かな? 降りた瞬間にそびえたつ校舎に慄きました…

一緒に登壇するのは、間違いなく京都でナンバーワンのやり手
綿善旅館の若おかみ、雅世ちゃん

私より年下なのにその行動力と私をいつも笑かしてくれるオモローの性格の持ち主であり、
お宿自体も「生産性向上国民運動推進協議会」で安倍晋三首相の前で
成功事例として紹介された、前向きでいつもやる気満タンの旅館です。

400人以上の座席数を誇る「井上円了ホール」
井上円了氏は東洋大学の創業者だそうです。

MICEコンテンツの取組やIR開発による地域振興など幅広いテーマで講演がなされていました。
印象深かったのは株式会社 八芳園(ハッポウエン)の総支配人 井上義則氏の講演です。

自らの手腕でわずか4年で1000件まで低迷していたブライダル件数を2000件まで増やした実力のみならず、
アジアを相手にビジネスイベントを誘致していくすさまじい行動力。
MICEを始めアジアでは6時間程度の移動距離は問題ない範囲だそうで、
世界のニーズに対して、間違いないコンテンツを圧倒的なスピードで提供し続けおられます。

私と同じ40代なのに、自身に漲り仕事を思いっきり楽しんでいるよう姿が垣間見える熱意にとても感動を覚えました。
「人は肌に触れないと より思い出深くならない」
「人と人とのつながりが大切だ」
と井上氏は仰っていましたが、全く持ってその通りであります。

法律が変わり、どんどんホテルと旅館の違いが薄れる中
「女将が考える‘旅館’の定義はなにですか」と問われた時も、井上氏の言葉を借りました。

これからの旅館に求められることは「人」「料理」「文化」です。

他にも「旅館の労働環境が厳しいイメージがつきまとうが実際はどうか、どのような改善が行われているのか」
「旅館の料理についてどう考えているか」などの質問が出てきました。

また聴講者の半分くらいは学生だったように思うのですが、最後に彼らへのメッセージも求められました。

それらの回答まで、ここに書くととても長くなるので省略しますが、
私も場馴れがようやく活かされだし、いつになく落ち着いて よどみなく言葉が出てきました。

年齢を重ねるとともに「これだけは!」という、ぶれない軸がより強固になってきたこともあり、
迷いが無くなってきたこともあるのかもしれません。

さて、関西ではまだまだ少ない産学一体の取組み。
今回のシンポジウムは全て学生が運営していました。

私たちゲストをしっかりアシストし、音響から機材調整まで。
礼儀正しい彼らがとても微笑ましく、準備には相当な労力がかかっていることは想像に難くないですが、
それらの重責をきちんと全うしている彼らの姿勢にとても感心しました。

2度目の和歌山大学へ

昨年の11月30日に国立・和歌山大学の観光学部の宿泊概論の授業の一コマを頂戴して、
学生の皆さんの前でスピーチをしてきました。
有難いことにまたお声掛けを頂いて、今回は2回目の登壇。

和歌山大学へゲストスピーチ 2018年12月1日

 

10名程同じ学生がいらっしゃるので、前回と内容を8割変えて臨みました。

「観光」×「ホスピタリティ」×「旅館」ということをキーワードにして、
昨今の京都に置いて観光を取り巻く諸問題である4つの項目にも触れました。

1、観光公害
2、お宿バブル
3、民泊ビジネス
4、人手不足

いつもはかなりアドリブで話を進めるのですが、
アドリブが効くのはやはり基本的な正しい知識があってのこと。

巷のニュースでなんとなく理解していた気になっていただけなので、
これではアドリブが効かないわ!と思い直し、
今日の日を迎えるにあたって私自身も何冊も書籍をあさり、
ここ5年ほどの国や京都の観光についての動向などをまとめたりしていました。

まとめればまとめるほど、現在の京都市の観光に対する施策には腹が立ちますね。

…それについてはまた時間のある時に書くとして(書いたら炎上だな)、
授業終盤の学生からのするどい質問にはほんとに感心しました。

去年も、こちらの学生さんからの的を得た
答え甲斐のある素晴らしい質問に驚きましたが、
今回も良かったですね~

残念なのは私が本質を突いた回答を即座にできなかったこと。
たとえば「先ほど話された進めておられる‵旅館業’と星野リゾートが進める‵旅館’の相違を教えてください」という質問。

「共通することはあっても、相違点は今思い浮かばない」と情けない回答になってしまいましたが
今思えば伝えたい回答は「経営のスピード感」です。ただ、とっさには答えられなかった。

そして「観光を取り巻く諸問題に対して、旅館というスタンスで変えていけることはないか」という質問。
この質問をしてくれた学生も、しっかり勉強しているんだなぁという背景が会話の節々から感じられました。

和歌山まで往復4時間強。
この通学時間には代えがたい濃密な90分を過ごせました。

 

職場体験で来てくれた中学生

先月下旬に京都市内の中学生6名が
「職場体験」として4日間連続で当館に来ていました。

大学生のアルバイトやインターンシップ受入れの経験はありますが、中学生は初めて。

ちゃんと学校の意向に添えられるだろうかと気を揉みながらも、気持ちの良い挨拶で来てくれた6名の生徒さん。
「旅館業」の楽しさを伝えたかったのですが、お客様のおられない時間帯なので、どうしても裏方の業務に偏ってしまいます。

客室の清掃、大浴場の清掃、フロント業務、調理場の盛付、洗い場…

もっと、「茶道」「華道」など楽しいところを体験させた方が良かったのかな…と反省していましたが、
生徒さんからの礼状を受け取って、仕事の大変さを知ってもらう4日間のスケジュールで良かったのかもしれないと思い直しました。

 

こちらの学校は一学年200名越え。約80施設に分かれて職場体験をしたそうです。
事前のアンケートで「旅館・ホテル業」を希望された生徒さんだったと聞いています。

私は初日と最終の4日目にアレコレと話しをしました。
特に最終日は四日間の振り返りと共に、
いつも私が大学で講義するパワーポイントを使って「ホスピタリティ」の話を進めました。

接客業って、実はお客様の前に出る業務は全体の2割程度。
迎え入れるための残り8割の裏方業務が大変だったでしょ。
でも振り子のように、大変なことがあれば、同じ割合で喜びもあるよ。

そんな話もしましたが、生徒さんの体験発表の模造紙にはそのことが触れられていました。

お金を稼ぐというのは大変なことなんだよ、
是非お家のお父様やお母様が普段どんな仕事をしているか聞いてみて。

まだまだ「働く」ことに対して意識が無いのは当然の中学生。
その気持ちもよくわかる故に、今回の4日間が本当に役に立っているのだろうか。
そんなジレンマも感じましたが、この発表時の写真を持ってきたくださった担当の先生が仰るには
「どの生徒も ‵お客様の為に’ 行動していることが印象に残っているようです」とのこと。

一人一人が書いてくれたお礼状にも、何かしら心に残る経験があったようで
大なり小なり何か一つでも心に響くことがあればそれで十分だな、と思い直しました。

同時に生徒さんの礼状から、当館のスタッフもしっかり使命感を持って
業務に携わっていることが間接的に再確認でき私も一安心しました。

教えることは学ぶこと、ですね。

 

ツバメの巣が落ちた後 スゴイことに。

当館は南北に走る「花見小路通り」に面して正面玄関があります。
東西に走る「新門前通り」には勝手口があるのですが、
数年前からツバメが巣を作るようになりました。

この「新門前通り」は今年の桜シーズンから、軽ワゴンを除けて通行止めをするほど市の度重なる工事が続いていたので
さすがに巣作りはしないかなぁ…と諦めかけていましたが、いつもの間にか巣が出来上がりヒナが顔を出しているのを見るようになりました。

そんな矢先に、巣が落ちてしまいヒナが6羽中2羽死んでしまったとスタッフから聞きました。
そして、緊急で巣を作ってヒナを戻してくれたそうです。

良いあんばいの物を見つけて、器用に作ってくれました!

藁の家が、億ションみたいになっていて思わず笑ってしまいました。
2羽は残念ながら死んでしまいましたが、残された4羽はしっかりここから巣立ってほしいです。

大広間のbefore&after

以前ブログ(2019年1月10日)に少しだけ触れていましたが、今年の正月明けに大広間の壁紙と畳を交換しました。

たったこれだけで随分と印象が変わるものですね。広さは勿論、照明や天井などは変えていません。

beforeの写真は2010年の頃に撮ってもらいましたが、今から約10年前は施設の畳と言えば「緑」や「生成り」の色が標準。
きっと今でもそうでしょう。だって、これ以外の色は若干料金が高いので。

思い切って、黒など濃いぃ~色も考えなくもなかったですが、
私が選んだ色はベージュのような薄い茶系。
そして、畳の縁(ヘリ)は畳と同化するような色にして、できるだけ広く見せようと思いました。

 

合間を見つけてはこれまで撮ってもらってきた写真という写真を整理しています。そう、断捨離。
こうした館内のパブリックスペースや、客室、料理、スタッフ…
被写体がアレヤコレヤと多いので、整理するにも意外な時間を要します。

200名の昼食

先日は静岡県の某中学校様が約200名お越しになりました。
もちろん21室しかない新門荘でのご宿泊ではなく、お昼席だけのご利用です。

100名ずつに分かれて頂き、舞妓の京舞鑑賞や京ことば講座を聞いて頂く為に屋上へ。
この屋上は夏季のビアガーデンでしか利用しないので、もともとの座席数は60席。

レンタル椅子をご用意してスタンバイ!

 

 

舞妓さんは2名来てくれました。

一人はベテランの「小はる」ちゃん。今やもう所属する花街、宮川町で最年長になっているとのこと。

いつもニコニコ、フランクで裏表のない人柄の良さが滲み出ている素敵な舞妓さんです。
バックヤードでは黙々と読書。電子書籍やスマホ時代にとても良い習慣です。

もう一人は先月、舞妓デビュー(店出し)したばかりの「ふく典(フクノリ)」ちゃん。
まだまだ おぼこい(幼い)印象ですが、笑顔を絶やさず「おおきにぃ~」と常に低姿勢で、こちらもやはり印象の良い舞妓ちゃん。

見比べるとお分かり頂けるように、同じ舞妓さんでも上級生と下級生で着物や髪形など随分と違いがあります。
出始めの頃の舞妓は、できるだけ幼く見えるように。そして上級生になるにしたがって、大人っぽい印象が出るように…

200名の生徒様も無事に京都市内の観光にご出発なさって、我々もホッと一息。
心に残る修学旅行の一コマになっていれば有難いことです♪

 

 

修学旅行シーズンです☆

長い連休も明け、いつもの生活に戻りました。
京都市内も閑散としています。いや、これがいつもの京都かな。

今日は関東方面からお越しの1000人を超える修学旅行生をお出迎えする歓迎式典が京都駅で行われ、私も若女将と二人で出向いてきました。

少子化、少子化と言われますが京都には毎年10万人を超える修学旅行生が全国各地からお見えです。「未来のリピーター様」ですから、宿泊業界はもちろんのこと、観光業界全体は一般観光客と変わらぬ思いで出向むかえさせてもらっています。

連休明けに京都駅で行われるこのセレモニーも平成9年からずっと変わらず続いています。JR東海、東映太秦映画村、保津川下り、観光バス業界… 修学旅行生の皆さんと関わる観光業界が集まり10時前後に京都駅に到着する方をお迎え。

照れくさそうに、でも嬉しそうに前を通って行かれました。

この歓迎式は今日と明日のみの限定ですが、これからしばらくは気候も良く、観光にはベストシーズンですね。たまたま学校の修学旅行の行き先が「京都」ということで、来てみたけれどなーんか京都って面白いな。また来てみたいな…と思って頂けるように、私たちも気持ちよい接客でお出迎えさせて頂きます。

平成から令和へ

新天皇が即位され「令和」の時代が始まりました。

元号は不要だという考えをお持ちの方もいるそうですが、私は元号とは同じ日本人同士がひとつの時代を共有する精神的な一体感があるように感じています。


さて、おかげさまで どうなることやと気を揉んでいた10連休も今日までの前半は、大きなトラブルもなく、毎日お客様をお迎えすることが出来ています。21室全てご夕食付。表に立つスタッフ、裏で支えるスタッフ併せて20数名。この小さな旅館内でもお客様を笑顔でお迎えして楽しんでいただこう!という一体感で、みんな睡眠時間も削りながらも当然のごとくして懸命に働いてくれています。

数えきれないほどある宿泊施設の中、当館をご選定くださったお客様にはもちろん心から感謝していますが、同時にこうしてお客様をお迎えするスタッフにも感謝しています。


「令和」の時代に併せるかのように、女性スタッフの着物も一新しました。
これまでグレー系でしたが、新門荘のコーポレートカラーでもある紫系に。
若女将、仲居頭、主任は黒系に。

以前より落ち着いた印象です。

「旅館業」は大変な仕事であるには違いないですが、同時に目の前の人様を喜ばすことが出来るとても幸せな仕事でもあります。

平成最後の都をどり

昨日、実際の舞台を観ておいてもらいたいスタッフ3名と共に「都をどり」に行ってきました。

今年は「南座」で公演です。この会場での開催は67年ぶりだそうです。67年前と言えば昭和27年。戦後の復活公演以来という事です。「都をどり」そのものは明治5年に創始されましたから、戦中戦後の6年を除けば150回を超える歴史ある舞台ですね。


ポロポロ抜けていますが、平成14年以降の都をどりのパンフレットを置いています。「都をどり」の舞台に立つ芸舞妓は「祇園甲部」という花街に所属しています。このパンフレットには全芸舞妓の顔写真が載っていますが、平成14年頃と比べると興味深いです。この舞妓が今や立派な芸妓さんだ!とか、あの名妓はもう居ないなぁ~とか。

パンフレットの表紙は全て三輪晃久氏が描かれたもの。同じ桜でも様々な表情があります。

例年の会場である「甲部歌舞練場」の舞台には花道がないのですが、今回の南座では歌舞伎でよく見る一本の花道が。演者が舞台下に自動で下がっていくシーンなど、これまでの「都をどり」とはまた一味違った演出でした。

都をどりを初めて観覧した3名に感想を聞くと、「格式が高いイメージで難しいと思っていたが分かりやすい内容だった」との声も。なるほど「わらしべ長者」の話などの場面もあり、我々素人でも十分楽しめました。


今回会場に響き渡る「笛」がとても上手で、思わず誰だ?と番付表を調べると「紗月」さんという芸妓さん。彼女はとても芸事に熱心な性格な上に売れっ妓だと聞いているのでそれも納得。

数年前の都をどりで、素人の私でも分かるほどの「笛」が下手な舞台を見てズッコケたことがあるので、とても安心して舞台に見入っていました。(^^)